来年、国際愛鳩連盟(FCI)主催のオリンピアードは、スロヴァキアで開催される。その際には任期8年となるポルトガルのドクター・テレーゾ氏が留任を希望していないことから、その後任人事が問題となるが、FCIとしてはそれ以外にも様々な議題をかかえている。
そのひとつが加盟各国の協会脚環をFCI環に統一しようという試みだ。もし各国がこれに賛成すれば、例えばベルギー環はFCIBEとなり、ジャパン環もFCIJP環となる。
脚環はFCIが一括発注出来ることからかなりのコスト・ダウンを図ることが出来ることで、FCIの予算捻出の一助となろうという目論見である。
しかしそうなるとそれを受注するのはどこの国のどの企業となるのか、またその企業の独占受注を許して良いのかなどの問題も起きよう。
現にベルギー協会(KBDB)は、2008年よりの5年契約が終わる来年、これまでのいわゆるアイコム環の不評から発注先を変えることが決定した。
実現するか、全欧レース
それはEUがEU域外からの鳩の持ち込みを禁止しているからである。
ところがこれには例外のあることが分かった。現在、FCIではポルトガルのミラでFCIの委託国際レースを実施しているが、これに参加しようとした(EUに加盟していない)クロアチアが、鳩をポルトガルに送れない為に、鳩をベルギーのナチュラル社に送った。
もちろん輸入許可証も無ければ、輸入許可証をとりつけようもないナチュラル社では、これらの鳩を一時預かりという形でポルトガルのミラに転送しようとしたが、勿論許可はおりない。
ところが同じEU非加盟国のブルガリアは、自分達の鳩を加盟国であるブルガリアに持ち込み、同国の獣医師他機関の証明書を取り付けて、ミラに鳩を送れたのである。
話は変わるが、ミラはミラで頭をかかえている。今のベルギー、オランダ、ドイツの委託鳩の第1回発送鳩が、運送会社のチョンボで集荷からミラ到着までに4日間も要してしまったのである。
炎天下での輸送4日間、しかも鳩は全て巣立ち直後とあって、当然のことながら約70羽が死亡。
委託料を払った参加者達は、当然のことながらその賠償を請求する事態となったのである。
さて今ヨーロッパでは、全欧国際レース構想なるものが持ち上がっている。これはEU加盟各国が全て参加する国際レースの構想である。放鳩地はロンドンとベルリンの2ケ所。これが実現すればもちろん参加羽数はとてつもない数となる。
しかし「急に方角違いのレースなんか出来るか」という多くの鳩飼いの声のあるのも事実。
ただ鳩飼いは、やはりロマンを追いかけてみたいものである。
ピッキング・ストーン値上がりか?
その結果、ベルギーでも政府が直ちに動いた。どのベルギーのメーカーも検査結果が陰性でない限り、全ての製品を市場から引き揚げろというもの。
そして各メーカーは、直ちにダイオキシンが出た原料を供給しているオランダの企業に全て原材料を返送させられたのである。
しかし商品のリコールに関しては、どのメーカーもベルギー国内のみならず、遠くアジアの国々にまで製品は輸出されており、まして末端消費者にまで行き渡った製品の回収は不可能と強く抗議。
さらにその後、検出されたダイオキシンがごく微量で、ドイツでは規制値以下であり、人体に何の問題もないことが分かり、ベルギー政府の干渉は緩和されたかに思われた。
ところがベルギー政府の対応はその真逆で、人体への健康被害を出さない為には、ダイオキシンは、全くゼロ数値でなければならないということになった。
つまり原材料の供給メーカーは、ベルギーの納品する際、そのダイオキシンがゼロであることの証明書を添付せざるを得なくなり、その分コストに跳ね返ることになった訳である。