●ボルドー国際レース
英国、再度の凱歌 G.&C.クーパー総合優勝、3位
去る7月2日土曜日に行われたボルドー国際レースには、成鳩10,611羽、1才鳩11,417羽の合計22,029羽が参加して、午前6時45分に放鳩された。参加羽数の内訳は、以下の通りである。ベルギー11,170羽、オランダ8,577羽、ドイツ1,636羽、イギリス646羽。
この中で成鳩の部で総合優勝し、全体でも最高分速を飾ったのは、英国ロンドンの西150Kのピアースダウンに住むゲフ&キャサリーン・クーパー夫妻作翔のファーマー・ジョージ GB09N11417 DC ♂であった。この鳩の基礎は、ベルギーのエミール・デヴィールトの血筋が強い。
なお同鳩舎は総合3位にも入賞しているが、今回の成績は、今年英国にとってもポー国際についての凱歌であるが、ポー以上に素晴らしい成績と言えよう。
何故なら、ポー国際レースにはフランスも参加していたが、今回のボルドーにはフランスが参加しておらず、参加羽数の3パーセントにも満たない英国で、しかも帰還コースは他の参加鳩とくらべて40度近くも違う角度に向かい、なおかつ海峡越えのハンディを克服しての総合優勝、3位だからである。
1才鳩の部で総合優勝を遂げたのも、同じく英国ロンドン郊外のウィンザーに住むマーク・ギルバート鳩舎で、総合優勝鳩GB10N1265 B ♀は、両親共ドイツのブローカンプ作で、ミストラルの直仔×ユーロ・ダィアモンドの娘という素晴らしい血筋であった。
もちろん英国にとっては、風向きが有利であった、放鳩地ボルドーから北北東にかけては、ほとんど平坦なコースではあったが、同じ英国からの参加鳩の中でも北北東へ飛ぶ鳩は、非常に少なかった筈である。正に快挙であった。
このようなレース展開であるため、ベルギーでも西よりの鳩舎が圧倒的に上位を独占する形となったが、そんな中でドイツ、オランダの上位に入賞した鳩舎は立派である。
仮発表の主な上位入賞鳩舎
■成鳩10,611羽
順 入 賞 者 名 国 分速
1)3)G.&C.クーパー 英国 1158.91
2)M.&F.ファンデヴァル ベル 1071.66
4)ヨセフ・プランカールト ベル 1062.83
5)P.エレ オラ 1062.31
6)G.&D.デフォーヒト ベル 1062.23
7)マーク・ギルバート 英国 1061.28
8)W.&J.&H.デケイザー ベル 1056.93
9)ヨス&ヤン・ローブィク ベル 1051.03
10)フェルホーヴェン兄弟 オラ 1048.65
15)ヨアヒム・ノイラート ドイ 1043.94
※その他上位入賞の有名鳩舎
12)H.&R.ヴァイナンツ父子(オ) 17)63)ノエル・ペイレン 22)57)91)エティエンヌ・メイルラーン 40)デヴィールト母子 49)ヨス・ヨーセン 52)ヤンセン=オズール 64)ジョルジュ・ボレ 67)マルク・ポラン 87)C.ヘバーレヒツ 94)デズメット=マタイス 98)ヘイゼルブレヒト=マデイラ
マーク・ギルバート氏(英) マーク・ギルバート氏優勝鳩
血統書http://www.deduif.be/userfiles/pedigreegilbert.pdf
■1才鳩11,417羽 順 入 賞 者 名 国 分速
1)3)マーク・ギルバート 英国 1084.76
2)ロジェ・アルデール ベル 1067.64
4)ボイケンネ父子 ベル 1057.09
5)マルク・ポラン ベル 1054.91
6)デヤーガー=デファイルデ ベル 1052.68
7)ホウフリン=ゲマーレ ベル 1051.68
8)イグナス・ヴィアンヌ ベル 1049.73
9)ルク・ファンホウケ ベル 1048.08
10)ルク&ヒルデ・シウン ベル 1047.66
14)28)79)フライアルデンホーフェン父子 ドイ 1037.82
25)ゲールト・シュミッツ オラ 1030.34
※その他上位入賞の有名鳩舎
24)デビュクワ兄弟 34)W.ファンデマール 40)ヤンセン=オズール 73)エティエンヌ・メイルラーン 78)マルク・デコック 84)ヨス・マルテンス(オ)
●アルジャントンNレース(ベルギー)
デビュー早々
クレルボウ=デビュクワ最高分速総合優勝
ウィリー・デンハーゼ成鳩の部で優勝
総合優勝鳩“ミス・ブルー ”
ボルドーと同じ7月2日土曜日午前6時55分の放鳩で、東フランドル・クラブ主催によるアルジャントンNレースが行われ、成鳩10,962羽、1才鳩19,728羽の合計30,690羽が参加した。
成鳩の部では、東フランドル州モールトゼーレに住むウィリー・デンハーゼ鳩舎のド・30 B08-4061030 B ♀ が、分速1176.37メートルで総合優勝した。この鳩は、両親共エリック・リンブール作の素晴らしい血筋で、自身過去にラ・スーテレーヌN4,459羽中総合14位、シャトローN20,517羽中総合59位など素晴らしい成績を挙げているが、それ以上は、妹の成績である。何しろ全妹のデイジーはブールジュP3,025羽中総合優勝、シャトローP4,775羽中総合優勝という成績なのである。
しかし全体での最高分速総合優勝を飾ったのは、結成間もない共同鳩舎、アントワープ連盟のクレルボウ=デビュクワであった。クリス・クレウボウ、デビュクワ兄弟は、共に既に有名鳩舎であるが、クリス・クレルボウは、既に一昨年飼育を中止し、全鳩処分の競売が行われたことは記憶に新しい。
その2組が共同鳩舎を結成して、今回のアルジュヤントンNレースで早々に初の快挙を成し遂げたのである。30,690羽中、分速1184.04メートルで最高分速総合優勝を成し遂げたのは、ミス・ブルー B10-6027008 B ♀で、両親共素晴らしい飛び筋である。自身今回の総合優勝の他にも今年、シャトローP3,042羽中総合3位、ブールジュN20,544羽中総合290位等の成績を残している。
仮発表の順位は、以下の通り。
■成鳩10,962羽
1)W.デンハーゼ 1176.37
2)ガストン・ファンデヴォウワー 1172.09
3)W.ブラル 1172.06
4)L.クリスチャーンス 1166.44
5)リック・ヘルマンス 1163.31
6)アンノ=デボウヴァー 1161.68
7)L.B.&J.ゲーリンクス160.84
8)K&S.デロック 1159.72
9)J&Y.ヨンカース 1159.54
10)バールト・ギルス 1158.12
※その他上位入賞の有名鳩舎
22)ファンオイスターイェン=ピコール 28)F&J.ファンデンヘーデ 32)G.ファンデンアベール 41)ギド・ロークス
■1才鳩19,728羽
1)クレルボウ=デビュクワ 1184.04
2)アンドレ・ドウフィン 1170.20
3)J&J.エンゲルス 1168.48
4)H.デズメット 1167.82
5)L.クリスチャーンス 1166.44
6)W.デンハーゼ 1165.67
7)J.スケール 1165.15
8)45)ホック・ジョス・フェルカメン 1165.05
9)J.モイリッセ 1162.87
10)A&R.デザール 162.69
※その他上位入賞の有名鳩舎
11)ミッシェル・ファンリント 14)リック・ヘルマンス 15)21)23)43)L.B.&J.ゲーリンクス 30)ファンオイスターイェン=ピコール 34)F&J.ファンデンヘーデ
●オレンジNレース(ベルギー)
ジャン=クロード・オットン総合優勝
WFC(ワロン長距離クラブ)主催のオレンジNレースは、同日午前6時45分の放鳩で実施された。このレースには、ワロン地区を中心に4,862羽が参加し、ベルギー中南部、フランスとの国境から1Kも離れていない村、アジモンに住むジャン=クロード・オットン鳩舎が、分速1042.612メートルで総合優勝した。
仮発表の順位は、以下の通り。
■成鳩4,862羽
1)J.=クロード・オットン 1042.61
2)アンネ・メルクプール 1036
3)ジョゼ・ミーマール 1033
4)ニオール父子 1030
5)ギー・デルフォッセ 1029
※その他上位入賞の有名鳩舎
33)イヴォン・デノイフブール 34)エリック・リンブール 46)リーケンス・ヘルマンス