011年度ヨーロッパ大レース開幕
日本では、未だに福島原発が安定せず、国民の不安が一向に解消されないが、海の向こうヨーロッパでは、既に1ケ月以上前からレースがスタートしている。 そして早くも大レースの開幕である。今年は誰が活躍するのか。馴染みの鳩舎の今年の調子はどうなのか。
●ヴィエルゾンIPレース(ベルギー)
カザール=セネシャル最高分速総合優勝(1才鳩) ダミアン・バールト総合優勝(成鳩)
去る5月21日土曜日午前7時30分に放鳩された、今年度のベルギー最初の重賞レース、ヴィエルゾンIPレースには、成鳩11,073羽、1才鳩6,638羽の合計17,711羽が参加した。レースは、比較的距離の近いハネゴウヴェン州(首都ブリュッセルから西南西でフランスと国境を接する地区)が上位を独占した。
17,711羽中最高分速総合優勝を飾ったのは、リュセニーに住むカザール=セネシャル鳩舎のパルメ・ドールB10-9039333 BW ♂で、これまでにもブールジュ若鳩レースで188羽中優勝している。血統的にはエリック・リンブール作の雄と、日本の長島祐二鳩舎も注目している強豪ガストン・ファンデヴォウワーのカース・ブーアから作った雌から作出された鳩である。カザールと言えば知る人ぞ知るモーリス・カザールが有名であるが、既に伝説的な人物でもあるモーリス・カザールの長男と孫が、父の名に恥じない活躍を示した。優勝分速は1355.66メートルであった。


最高分速総合優勝鳩“パルメ・ドール”血統klick
成鳩の部で11,073羽中総合優勝したのは、同じハネゴウヴェン州エレに住むダミアン・バールト(44才)で、優勝分速は1349.41メートルであった。優勝鳩コナーB08-9041120 B ♂は、これまでにもアルジャントンN10,549羽中総合59位、シャトローN17,109羽中総合190位に入賞している素晴らしい雄である。偶然ではあるが、この鳩の母親もモーリス・カザールの作出鳩であった。



以下仮発表の主な上位入賞鳩舎
■成鳩11,073羽
1)ダミアン・バールト 1349.41
2)16)32)ガストン・ファンデヴォウワー 1344.35
3)ダニー・デュソソウ 1340.84
4)M.&G.カザール 1339.54
5)デズメット=ボスー 1339.45
6)W.&J.ヤコブス父子 1337.33
7)W.ファンスティーンラント 1336.27
8)クリストフ・ノッテバールト 1331.67
9)テオ・ヒュイセゴムス 1328.83
10)A.ヘンドリックス父子 1326.88
※その他上位入賞の有名鳩舎 19)ファンホーヴェ=アイターホーヴェン 42)エリック・リンブール 49)J.&J.エンゲルス 50)ファンエルザッカー=イェプセン
■1才鳩6,638羽
1)6)31)32)33)カザール=セネシャル 1355.66
2)ジャン・ポール・バトー 1352.18
3)J.L.&N.フーベン 1341.17
4)ボイケネ父子 1337.25
5)ファンアインデ=ゴーファールト 1337.05
7)ウィリー・ファンスティーンラント 1331.68
8)27)36)48)ファンホーヴェ=アィターホーヴェン 1329.68 9)L.B.&J.ゲーリンクス 1328.54
10)ヨス・ペーテルス 1328.35
※その他上位入賞の有名鳩舎 13)ダミアン・バールト 37)エリック・リンブール