2017年レース速報9回目バルセロナ国際他
●バルセロナ国際レース
分速880mで、2位を80m引き離し、翌日僅か550羽帰還中レオン・ロックス(オ)総合優勝
キース・ドローグIN総合8,9,47位の離れ業

レオン・ロックス鳩舎
キュールゲム・サントル主催の今年度バルセロナ国際レースは、去る7月2日に持ち寄りが行われた。各国の国別の参加羽数は、以下の通りである。ベルギー7,944羽、オランダ4,489羽、フランス3,152羽、ドイツ1,202羽、イギリス277羽、ルクセンブルグ30羽の合計17,094羽。これは特にオランダの参加羽数が、昨年と比べて755羽も減少したのが大きい。レースは、7月7日金曜日、午前9時5分の放鳩をもって実施された。
放鳩地の天候は、北北東の微風、視界良好である。
しかし最初の帰還報告は非常に遅く、フランスでも最東部、ドイツのザールランド地方と国境を経だてること僅か5Kというよりも地名からしてそうだが、旧ドイツ領であったゼーバッハ村のフレド&ヤン・ウンゲレア鳩舎った。帰還報告は放鳩翌日の8日、午前11時8分過ぎで、955.224Kを午前11時8分過ぎに記録、分速も800メートルを辛うじて上まわることから、非常な難レースの展開が予想された。最初の帰還鳩が、ルクセンブルグよりも寧ろスイスの方が近いほど極端な東に位置する鳩舎で、なおかつかなりの低分速であった為、東有利、難レースな展開となったのだが、事実第二帰還報告は、距離が15Kも近い同地区の鳩舎であったにもかかわらず、分速は50メートルも遅い750メートル台であった。
ところが驚いたことにそれから更に1時間経過した午後1時前に、ベルギーを飛び越えてオランダ最西部に近いゼーランド県のスタンダールブイテンでの帰還報告がトップに躍り出たのである。
そしてその記録後、ばったりと帰還報告が途絶え、多少あっても距離の短いフランスなどで、最終的には、そのオランダのレオン・ロックス鳩舎の7才の雄 “ドン・レオ” NL10-3025405 BCが、2位を分速で80メートル以上引き離して総合優勝したのである。
そして超低分速の難レースながら、凄い快挙をやってのけた鳩舎がある。それは、最遠距離にありながら一昨年バルセロナN総合優勝、年ポー国際レース総合優勝に輝いたオランダのケース・ドローグ鳩舎である。彼は今年もバルセロナ参加円鳩舎中最長距離鳩舎ながら、参加羽数IN17,049羽中何と総合8、9、47位という超素晴らしい成績を挙げたのである。
しかしまた参加各国中最大羽数を出しながら、距離の遠いオランダ、近いフランス、隣のドイツにも負けてしまったベルギーの成績は悲しい。

●2017年バルセロナ国際レース17,094羽中総合優勝
“ドン・レオ ”NL10-3025405 BC ♂ レオン・ロックス作翔 ダックスP1,180羽中優勝、同N8,398羽中総合13位、タルベ2,534羽中総合71位、同1,196羽中34位、同5,392羽中総合166位、ベルジェラック1,201羽中89位、同4,663羽中総合317位、サンバンサン2,7801羽中419位 ヤン・アールデン系(主にオーステンライク)
kouterslist_all.pdf (コンプリート版) 【参考】

ケース・ドローグ氏と筆者吉原
仮発表の主な上位入賞鳩舎
■参加 成鳩17,049羽
順 入 賞 者 名 国 距離 分速
①レオン・ロックス オ 1148.177 882.65
②フレド&ヤン・ウンゲレア フ 955.224 802.54
① ヒューベルト・ストーレンベルク ド 1094.341 790.14
② イェレ・イェレマ オ 1258.685
③ トニー・ベルライン オ 1270.328
④ マルク・コーマン ベ 1077.062 770.24
⑦⑩C.ファンハーレム オ 1210.966
⑧⑨49)キース・ドローグ オ 1281.317
476)アルマンド・ゴンサルヴェ ル 960.644 559.28
※英国は、翌日帰還なし
●その他主な上位入賞の有名鳩舎
12)フランス・ブンゲニール(ベ)、19)ヴァイナンツ父子 23)エリック・リンブール(ベ)、26)ヴィム・ミュラー(オ)、29)エチエンヌ・メイルラーン(ベ)、30)31)マース兄弟(オ)、34)ヤンセン=オズール共同(オ)、45)デパッセ=ラルデノワ(ベ)、55)ジュリアン・ファネーンノー(ベ) 75)W.スチール(オ)、76)リック・スティーフェンス(オ)、84)ヴィム・ケンペニエールス(ベ) 101)カイパース兄弟(オ)、103)デパッセ=ラルデノワ(ベ)、110)113)180)190)ヴィム・ミュラー(オ)、128)コール・デハイデ(オ)、132)デビュクワ兄弟、152)フライアルデンホーフェン父子(ド)、153)チーム・フォレブレヒト(オ)、154)シュロウルス=ハウベン(ベ)、174)デスメイター=レスチアン(ベ)、182)マルク・デコック(ベ)、
※INの公序列は、年末近くまで待たなければならないが、オランダのN序列は、上記と異なる。
これは日の出日没の使用時刻の違い等もある為だが、オランダN序列は以下の通り。
1)L.ロックス、2)イェレ・イェレマ 3)トニー・ベルライン 4)7)C.ファンハーレム 5)W.G.E.M.チェイフェンス
6)M.コックス 8)9)キース・ドローグ 10)H.ヴァイナンツ父子
●シャトローⅡ(ベルギー)Nレース
M.フラーミンク最高分速総合優勝
ワルター・ランベーツ(成鳩の部)優勝
リック・ヘルマンス(1才鳩)総合3,4,5位
ベルギー王立協会(KBDB=RFCB)主催の今年の第2回シャトルーNレースには、成鳩10,702羽、1才鳩14,772羽の合計25,474羽が参加した。レースは、予定通り7月8日土曜日、午前7時の放鳩をもって実施された。放鳩地の天候は北東の風、青空と太陽光、視界良好、微風である。
このレースで最高分速総合優勝を飾ったのは、ベルギー中部アールスコートの北ラムセルに住むM.フラーミンク鳩舎の1才鳩で、実距離523.158Kを13時49分過ぎに記録したもので、分速は1276.41メートルであった。また成鳩の部で優勝したのは、アールスコートのワルター・ランベーツ鳩舎で、実距離517.052Kを13時46分過ぎに記録し、分速は1272.17メートルであった。
なお1才鳩の部では、14,772羽中リック・ヘルマンス鳩舎が、総合3、4、5位という離れ業をやってのけ、ベルギー中を驚かせている。 なお、リック・ヘルマンス鳩舎の総合3位鳩(ゾーン1位)は、雄親が彼の元代表レーサー1羽クライネ・プロパー、雌親は日本の横山孝治氏所有種鳩のヴィレム・ドブルイン作出鳩(オリンピック・フローム×オリンピック・シャヌルケ)である。
●シャトローN1才鳩14,815羽中総合優勝、同25,474羽中最高分速鳩
B16-6074407 BC ♂ マルク・フラーミンク作翔 ブールジュN28,078羽中総合59位、ギエンP5,470羽中総合5位他
仮発表の上位入賞鳩舎
■1才鳩 参加 22,169羽
順 入 賞 者 名(セクター) 距離 分速
①マルク・フラーミンク 523.158 1276.4094
②ゲルト・ヒュイゲンス 1275.2204
③④⑤58)リック・ヘルマンス 1272.6023
⑥リンダ・プライク
⑦ニック&ロジャー・タイス
⑧ヒルデ・コイレマンス
⑨ヨハン・ヒュイブレフツ
⑩ルディ・ファンアインデ
●その他主な上位入賞の有名鳩舎
13)63)ボスマンス=リーケンス 14)ファネルザッカー=イェプセン 15)54)ディルク・ファンダィク 28)32)ダニー&ニック・ファンアーフォント 30)46)57)72)74)77)79)96)ロニー・メンテン 37)87)オプドベーク=バーテンス 53)バルト&ナンス・ファンエッケル 55)ジョス・トネー 67)88)J.&J.エンゲルス 70)82)ダヴィ・トゥルネル 76)ヘルマン・ファオイスターイェン 81)アンドレ・ロートホーフト 84)ファンホーヴェ=アィターホーヴェン 89)ホック・ジョス・フェルカメン 91)ガストン・ファンデヴァウワー
■成鳩 参加 10,390羽
順 入 賞 者 名 距離 分速
② ワルター・ランベーツ 517.052 1272.1689
②20)エリック・ベルクムース 1268.9871
③④⑦ニック&ロジャー・タイス 1267.3182
⑤ J.&J.エンゲルス
⑥ 61)ハイネ・ロマイン
⑧31)49)ダヴィ・トゥルネル
⑨マールテン・プールス
⑩35)B.&J.ゲーリンクス
●その他主な上位入賞の有名鳩舎
11)ファンアインデ=ゴーファールト 14)57)ロニー・メンテン 19)リック・ヘルマンス 23)ブルックス・ニールス 38)ボスマンス=リーケンス 44)ジョス・フェルカメン 47)ゴマール・フェルブリュッヘン 56)アンドレ・ロートホーフト 60)ダニー・ファンダィク